新型コロナ・後遺症らしきものの治療


東洋医学では体を浅い所(皮膚・筋肉・血管など)、深い所(内臓など)、その中間に分け、どこに病があるかを探して治療をします。

一般的なカゼはほとんどが浅い所の病のため発汗させて治します。

新型コロナは少し深い所に入る事が多く一般的はカゼの治療とは少し変わってきます。

高熱時はそもそも治療ができないので、療養期間を過ぎてからですがほとんどが以前書いた少陽病の治療になります。

症状の中に口が苦い・まずい、食欲不振、めまい、胸や脇腹の痛みが一つでもあれば少陽病であることがわかります。

漢方薬でいえば小柴胡湯かその類方になると思いますが、鍼灸でも同等の治療ができると思います。

新型コロナ後の体調不良にお悩みの方、名古屋市中川区の、のぞみはり灸院ぜひ一度ご相談ください!

コロナと飲酒


夏真っ盛りになってからコロナウィルス感染が爆発的に増えてきています。

デルタ株の感染力が強いからという話ですが、発表される感染者の行動ではかなりの割合で飲酒を伴う会食が挙げられています。

アルコールのために盛り上がって飛沫量も多くなるということですがアルコールそのものが感染・または重症化の誘因になってはいないでしょうか?

以前、新型コロナの症状は東洋医学でいう少陽病というものだと書きました。

少陽病とは主に少陽胆経という経絡に病邪が入り込んで起こる病です。

この少陽胆経は厥陰肝経と隣り合っており、病邪がこの胆経と肝経を行ったり来たりして起こるのがコロナ症状で多い往来寒熱(悪寒と発熱を繰り返すもの)です。

肝経は肝臓につながっているのでアルコールで肝機能が落ちれば肝経も弱まり病邪が入りやすくなるということです。

これらの事は単なる想像にしかすぎませんが、感染者というより発症者や重症化した人の飲酒の割合を調べてみるのも一考かもしれません。

※厚生労働省「新型コロナウイルス感染症について」のページはこちらです。

新型コロナとよくあるカゼの違い

ポピー畑
第4波がついに現れまだピークが見えない状態となっています。

よくあるカゼとの違いをすでにいろんなドクターが解説していますが東洋医学からの視点でも考えてみます。

発熱・咳・倦怠感や筋肉痛などはどちらでもよくみられます。

新型コロナで多いのが寒け・悪寒です。

インフルエンザなどでも悪寒から始まり、その後高熱へと変わっていく事が多いのですが再び悪寒に戻ることはあまりありません。

この発熱と悪寒を繰り返すのは東洋医学でいうところの往来寒熱です。

傷寒論では少陽病といわれます。

この場合、病邪は体の表面にはないので発汗させるような解熱剤では効果はないこともあります。

それどころかもともと体力のない人はかえって悪化する可能性もあります。

特に便秘になったり胸・脇腹が引きつり苦しいときはまさにこの少陽病といえます。

※厚生労働省「新型コロナウイルス感染症について」のページはこちらです。

傷寒の治療(少陽病)

ハムスター
傷寒の治療(陽明病)の続きです)さらに病が進んでくると耳鳴りや耳閉感、めまいが現れ口が苦くなります。

少陽経まで邪が入ってきたということです。

悪寒と発熱を繰り返し脇腹や季肋下が引きつってきます。むくみもひどくなります。

邪気が少陽経、特に胆経と厥陰肝経とを行き来するので、胆経にあれば発熱して浮脈、肝経にあれば悪寒して沈脈という風に区別します。脈状は弦や緊です。

食欲は減退するので脾経を補い、脈状と病症で胆経か肝経を瀉法します。

しっかり排尿ができるようになればよいです。

病が血に関わってきてますので、女性の場合は生理中に風邪をひかなかったかなどよく聞く必要があります。

傷寒の治療(陽明病)

花水木
ある程度、病が進んで皮毛から肌肉の熱へと変わってくると脈も少し沈んできます。

悪寒はなくなり悪熱、倦怠感、食欲不振となってくると陽明経の病となります。

倦怠感があるときは脾経を補います。脈も数実ですが重按すると緩にも見えると思います。

咳、鼻づまり、目の渇きなど上焦の症状が多い場合、手の大腸経を瀉法します。

便秘になっているのなら足の胃経を瀉法します。便が出るようになれば熱も抜けていきます。

下痢をしている時は冷え込みが強いです。脈も数ではあっても渋に見えると思いますので胃経をしっかり補います。

陽明病は朝は平熱でも昼過ぎから夕方に発熱してくることが多いです。

熱が下がってきても食べ過ぎたり消化の悪いものを食べると、再び発熱してきますので注意が必要です。

傷寒の治療(少陽病)に続きます)