傷寒の治療(少陽病)

ハムスター
傷寒の治療(陽明病)の続きです)さらに病が進んでくると耳鳴りや耳閉感、めまいが現れ口が苦くなります。

少陽経まで邪が入ってきたということです。

悪寒と発熱を繰り返し脇腹や季肋下が引きつってきます。むくみもひどくなります。

邪気が少陽経、特に胆経と厥陰肝経とを行き来するので、胆経にあれば発熱して浮脈、肝経にあれば悪寒して沈脈という風に区別します。脈状は弦や緊です。

食欲は減退するので脾経を補い、脈状と病症で胆経か肝経を瀉法します。

しっかり排尿ができるようになればよいです。

病が血に関わってきてますので、女性の場合は生理中に風邪をひかなかったかなどよく聞く必要があります。

傷寒の治療(陽明病)

花水木
ある程度、病が進んで皮毛から肌肉の熱へと変わってくると脈も少し沈んできます。

悪寒はなくなり悪熱、倦怠感、食欲不振となってくると陽明経の病となります。

倦怠感があるときは脾経を補います。脈も数実ですが重按すると緩にも見えると思います。

咳、鼻づまり、目の渇きなど上焦の症状が多い場合、手の大腸経を瀉法します。

便秘になっているのなら足の胃経を瀉法します。便が出るようになれば熱も抜けていきます。

下痢をしている時は冷え込みが強いです。脈も数ではあっても渋に見えると思いますので胃経をしっかり補います。

陽明病は朝は平熱でも昼過ぎから夕方に発熱してくることが多いです。

熱が下がってきても食べ過ぎたり消化の悪いものを食べると、再び発熱してきますので注意が必要です。

傷寒の治療(少陽病)に続きます)

風邪を東洋医学で考える「歴史」

桃の花
風邪のことを古くは傷寒と呼ぶとお話ししましたが鍼灸で風邪の治療を行う際、参考にするのが傷寒論という本です。

そして傷寒論の作者は張仲景という人です。

張仲景は今から1800年ほど前の人で(曹操・劉備・孫権が争った三国志のころ)

10年ほどの間に200人いた一族の3分の2が亡くなり、そのうちの7割が傷寒によって亡くなったために医学を勉強して傷寒論を著しました。

張仲景は荊州南陽郡の出身ですがここは今でいう湖北省で、新型コロナウィルスの発祥の地である武漢市の近くというのは何か因縁めいたものを感じます。

風邪の症状にお悩みの方、名古屋市中川区の、のぞみはり灸院ぜひ一度ご相談ください!

厚生労働省「新型コロナウイルス感染症について」のページはこちらです。